お力になれず・・・・

こんにちは。今日は雪になるかもという予報でしたが良い意味で外れて良かったです。
今年に入りまして徐々にオートマ関係の相談などが増えてきました。今は何もかも物価が高騰して財布がきつくなっていると言われています。

お店を経営していてつくづく実感します。少しでも安く、今すぐ修理したいが先立つものが・・・という感じが致します。車はお金がかかるものです。ちょっとマックに行って腹ごしらえ的な感じではないですすからね。

そんな時に車の調子が悪くなると頭が痛いものです。私も気持ちは判りますから最善の道を探って修理で対応を出来ないか常に考えております。そんな時に電話がありました。オデッセイのお客様でディーラーでATFを変えたらその後異音が出ているのに気が付きまた、オートマの変速もおかしくなり
Dランプまで点滅し、ホンダに駆け込んだらやっぱ出ましたか?と言われたそうです。

走行距離も12万㎞を超えているのですが今まで交換した形跡が無いようだったみたいで、ある意味勇気のいる作業でしかも全量ではなく相変わらず部分交換対応だったので高い確率でおかしくはなると先ほどの言葉からも想像はしていたんだなと思います。それなら先に十分な説明があっても良かったんではないかと思いますね。

そこで当店にご相談の電話がありとりあえずは点検して洗浄交換はしてみることになりました。もちろんよく説明もしてリスクも伴う作業になることを理解して頂きお受けいたしました。点検しますと異音の原因はトルクコンバーターからで間違いなかったです。トルクコンバーターから異音が出始めますと寿命が近くなったのは間違いないです。ただそれがどのくらい先かは判りませんが、音が出ると確実にどこかで動かなくなったりするケースが多いです。

フルードを抜いてみましたら鉄粉はすでに出ております。交換したばかりなので1度ドレーンは拭きあげていますので本来ならほとんど付着いないと思うのですがもうすでにこれだけ付いています。おそらくトルクコンバーター内にまだまだ沢山溜まっていたのでしょう。だから部分交換は駄目ですよという論理なんですね。

またフルードの酸化も酷い状態でした。洗浄を繰り返しますがなかなか綺麗になっては行きませんが根気よく時間を掛けて綺麗にしてきます。でも作業の間も異音は出ていて消える気配はなかったです。で、作業も終りロードテストに恐る恐る出ましたが、いや~全く力も落ちず変速も何の違和感もなくシフトしていきます。ちょっと嬉しくはなりますが余談は出来ません。結構長めのテストを行いその日は終了。次は翌日に完全冷間の状態で行い問題なければとりあえず乗って頂くことになります。翌日の朝、冷間状態で同じように長めのテストを行った結果前日と同じく安定していて何の問題も起きません。

お客様に報告し一旦乗って頂くことになりました。問題は無いのですが1点だけ引っかかるのが異音です。これだけはどうにもならないのでトルクコンバーター次第という事です。しかし2日後連絡がありまた突然更け上がり症状が出てDランプが点滅したそうです。やはりダメか!

でもこの2日間全く調子が良く何の不安も無いような感じだったという事でした。もう他に何か手は無いかと相談を持ち掛けられましたがトルクコンバーターの音が出てなければやれることはありますがどうしても異音が頭を過ぎる為では念のためこれをやってみましょうとかの提案が良いずらい状況ですが、お客様の熱心さも有りまた、これでダメでも仕方ないと言っていただいたのでそれならばダイアグで唯一感知しているソレノイドを交換してみることになりました。クラッチのソレノイドが2種類付いていますので両方取り替えることにしました。

部品を外してみましたら不思議なんですね。こんなの初めて見ましたがソレノイドに鉄粉やクラッチカスが全く付着していないんですね。ありえないです。普通に何の問題も無い車両の物でも多少は付着していますから。

嫌な予感も感じながら部品を取り換えてすぐにテスト走行へ出ました。冷間状態は問題は出ませんが5分ほど走りましたら少し違和感が出始めそれから少しして3速の入りが悪くなりました。効果は無かった感じです。 残念ですがもうこれ以上はやらない方が良いです。 このミッションのリビルトの良品もほぼ無い状態です。残っているのは良いコアで再生したものではないそうですのでお勧めは出来ません。

お力になれず大変残念な結果で申し訳ございません。
ただまたオデッセイを探されるそうですが購入したらまた面倒見てほしいと言われたのが救いですね。私たち整備士も何とか治らないかといろいろ案を出しやっては見ますがやはりやる以上は耐久性も無くてはならない為非常に悩ましさが残ります。ディーラーもちゃんと交換していれば結果は違っていたかもしれないというケースでした。

そして次のお客様は本当に長いお付き合いのあるフィットのオーナー様です。当店がまだ若い時からのお客様で今までも何台も購入して頂いている大事なお客様です。ただここ1年半ほど顔を見ていませんでしたので心配もしておりました。車もですがやはりそのオーナー様も大事ですので久しぶりに会って心配も吹き飛びました。

この1年半のブランクも全くなかったですね。良かったです。話は尽きないですね。
今回は車検でお預かりしました。前回からほぼ整備もせず良い状態で維持している感じです。前回同様お任せいただいて整備を行いました。全オイル交換、バッテリー交換、エアコンフィルター交換、などあとは細かい物の交換で終了。このフィットからはアイドリングストップ付きになりましたのでCVTもがらりと変わりフルードも新型のHCF-Ⅱです。やたらと薬っぽい匂いが特徴です。このタイプはレベルゲージが無い為予め汚れ具合を確認という事が出来ませんのでやるかやらないかになります。交換方法も特殊な為無交換車両が多いとも聞いています。最近多い異音の原因になりますよね。気を付けてください。

どうですか。2年前に交換しましてこの状態です。ほぼ鉄粉の付着は無いですね。ま、オイルパンにマグネットもある為付着率は低いとは思いますが全体的に多ければ当然このドレーンにも多く付着しますからね。
これを皆さん覚えておいてください。この状態に維持できるように当店の作業は指示されております。

今回もしっかりとCVTのフルード交換もしましたので安心して乗って頂けると思います。また次回楽しみにしています。

いかがだったでしょうか?今回は残念な事例も紹介しましたがやはり日頃のメンテナンスは大事です。そんなに難しいことではありませんがメンテナンスを安心して出せる工場さんを見つけるのが大変かもしれませんね。

to be continue

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